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旅行、マイル・ポイントが大好きな大学生です。JALカードnavi、三井住友VISAデビュープラスカードを主に使っています。

トロッコ列車「奥出雲おろち号」乗車記 奥出雲の大自然を体感!

大学の試験も先週末で終了し、いよいよ私たち大学生も夏休みとなりました。私は3回生なので企業のインターンシップに行ったりと、なかなか忙しいのですが、それだけ旅行する機会も増えますから、ポジティブに考えようかな、と思っております。

 

さて、今回の広島の実家への帰省にトロッコ列車の「奥出雲おろち号」を利用したので、その乗車記を書きたいと思います。

奥出雲おろち号とは?

奥出雲おろち号は、JR西日本が運行する観光列車で、トロッコ車両で運転されます。

主に春から秋にかけて、金土日の週末に主に運転される他、多客期(夏休みと紅葉シーズン)は毎日運転になります。

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運転区間島根県木次線木次駅から広島県備後落合駅までで、自然豊かな中国山地を眺めながらゆっくりと旅ができます。ちなみに、この奥出雲おろち号は普通列車扱いなので「青春18きっぷ」での乗車も可能です(全席指定席なので別途指定席券が必要)。

 

また、一部日程では往路(備後落合駅行き)のみ出雲市駅始発で運行されます。ほぼ海抜0mの宍道湖畔から中国山地の奥深くへと進んでいく景色の移り変わりを楽しめます。観光などで出雲に宿泊する方も多いでしょうから、これは便利だと思います。

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JR時刻表 2017年8月号より)

この地図の上の方に松江や出雲市がありますが、木次は真ん中辺りに描かれています。この木次から芸備線と繋がる備後落合駅まで片道2時間半程度かけてゆっくりゆっくり進んでいきます。

 

今回私は、広島へ帰省するついででの乗車でしたので、木次→備後落合の片道のみの乗車となります。

乗車記

朝8時ごろ松江駅を発ち、宍道駅で木次行きのワンマンカーに乗り換え。宍道から木次までは1時間ほど。木次駅で奥出雲おろち号に乗り換えます。

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最後尾はディーゼル機関車。往路の備後落合行きは機関車が後ろから押すスタイルで運転し、復路は通常の牽引スタイルでの運転になります。

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奥出雲おろち号は機関車含めて3両で運転されます。機関車の次がエアコンの効いた通常の客車(控え車)、3両目が窓のないトロッコ車両です。つまり行きは先頭のトロッコ車両にいれば前面展望を眺めることもできます。

 

奥出雲おろち号では、1枚の指定席券でトロッコ車両・控え車どちらの席にも座ることができます。雨が降ってきたときや、お弁当を食べるときのためにエアコンの効いた風の入ってこない控え車を連結してあるんです。つまり、指定された席が「5D」ならトロッコ車両・控え車それぞれの「5D」に座れます。

という訳で2種類の車両をリポートします。

控え車

こちらは前述の通りエアコンが効いていて快適です。基本的にみんなトロッコ車両に乗ってるので控え車は悪天候でもない限りガラガラになります。特に夏場は暑いこともありますし、こっちで涼むのもアリかと。

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ご覧のように全て4人掛けの向かい合わせの席になっています。シートは簡易リクライニングシートと呼ばれるもので、一応リクライニングします。窓がついているのでトロッコ車両のようにうるさくありませんし、雨風も入ってきません。

以前に乗った時には、おばちゃんグループがトロッコそっちのけでずーっとぺちゃくちゃ女子会してっらっしゃいました。

トロッコ車両

続いて本命のトロッコ。座席はこんな感じ。

 

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基本的にこのような4人掛けの座席が並んでいますが、一部外向きの座席もあります。

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この外を向いた座席はいいですね。横向かなくても景色を楽しむことができます。

シートは木でできたものですので、控え車のものと比べると当然硬くなります。もちろんリクライニングもしません。椅子に敷くクッションがあった方が良いかも知れません。

 

さて、そんなこんなで奥出雲おろち号は出発し、どんどん山を登っていきます。

木次では汗かくほど暑かったのですが、山を登っていくにつれ涼しくなっていきます。特にトンネルの中では半袖では寒いくらいの気温になります。これはトロッコ列車ならではの体験ですね。

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田園風景を進んでいきます。

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出雲坂根駅では延命水を汲もう!

途中の出雲坂根駅では、列車は5分程度停車するため、名物の延命水と呼ばれる湧き水を汲むことができます。また、出雲坂根駅には、奥出雲おろち号運行に合わせて地元の方が売店を運営されており地元食材を用いた飲食物も販売されている他、延命水を汲むための空ペットボトルも販売されています(購入しないといけないので空ペットボトルを持参することをおすすめします)。

 

駅舎横に延命水が湧き出ているのですぐ分かると思います。

列車は最大の見どころ・おろちループへ!

この出雲坂根駅を出ると、列車は間もなくおろちループと呼ばれる国道のループ橋が間近に見られる場所が現れます。これが息を吞む絶景なんです。

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標高差105mを超えるため、道路はループして距離を稼いでいます(鉄道は、この高低差を克服するために三段スイッチバックという珍しい手法を用いています)。

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そして道路は、ループ橋を登りきると赤色が印象的な三井野大橋を通り、広島・島根県境の峠へと向かっていきます。普通に写真を撮ると、ループ橋と三井野大橋が大きすぎて1枚の写真に収められないのが残念です。

ということで、パノラマ写真を撮ってみました。

 

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これでも全景を収めれてはいませんが...。

ちなみに、この木次線の県境周辺の区間は豪雪地帯で、冬季はよく列車が長期運休となります(バス代行は基本的に行われます)。ただ、冬のおろちループも夏とは違う趣を出しているので、列車の運行情報に注意して訪れてみることをおススメします。

これは今年の正月ころに乗ったときのおろちループです。このときはまだ積雪がなく、落葉した木々で寂しくも美しかったのを覚えています。昨季はこの後の大雪で2月ごろがら雪解けまで1カ月ほど運休していました。

 

このおろちループを過ぎると間もなく広島県で、ここからは折り返しの備後落合駅に向かいひたすら急坂を下っていきます。

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終点の備後落合駅。広島方面と岡山県新見方面へ通じる芸備線、山陰方面へ通じる木次線が交わるターミナル駅ですが、各方向への列車は1日5本弱という無人駅です。

私が乗り換える芸備線広島方面の三次行き列車は1時間半後、ということで折り返しのおろち号をお見送り。

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他の乗客はそのまま折り返し列車に乗っていってしまったようで、超過疎地の無人駅に独りぼっちに。

心地よい風を受けつつホームのベンチで爆睡してました。

さあ奥出雲の大自然を体感しよう!

トロッコ列車。どうですか?乗りたくなってきましたか?青春18きっぷでも指定席券を取れば乗れますし、気軽に奥出雲の大自然を体感できるトロッコ列車はおススメだと思います。

個人的にはおろちループが見られる終盤がおススメですが、一部区間だけでも十分トロッコ列車を楽しめると思います。往復すると1日使ってしまうのが難点ですが、時間がある方はどうでしょうか。

 

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