Tomorrow Is Another Day ~明日は明日の風が吹く~

旅行、マイル・ポイントが大好きな大学生です。JALカードnavi、三井住友VISAデビュープラスカードを主に使っています。

広島のPASPYエリアでSuica・PASMOが利用可能に!PASPYとSuica(ICOCA)、どっちがお得か徹底比較!

 

広島県内のバス・私鉄事業者の導入する交通系ICカード「PASPY」エリアにおいて、2018年3月17日からSuica・PASMOを始めとする全国相互利用交通系ICカード10種の利用が可能になることが発表されました。

www.westjr.co.jp

これまで広島県内の路線バスなどにおいては、独自ICカードの「PASPY」とJR西日本の「ICOCA」のみ利用可能で、Suicaなどの全国相互利用交通系ICカードを利用することはできませんでしたが、この度、ようやく可能になります。

PASPYの特徴

PASPYは広島県内のバス・路面電車・アストラムラインなどの公共交通機関で利用できる交通系ICカードです。前述の通りICOCAをPASPYエリアで使うことはできましたが、逆にPASPYをICOCAエリアで使うことはできませんでした。

PASPYはSuica等と同様に、デポジット500円を含む2,000円から1,000円単位で購入できます。購入は各取扱い事業者の窓口や定期券販売所などで行うことができます。また、記名式のPASPYも発行することができます。

 

現状利用可能な主な事業者は以下の通りです。なお導入事業者であっても利用できない路線等があります。詳しい情報はPASPYのホームページをご覧ください。

  • 広島電鉄(路面電車・バス両方)
  • 広島バス
  • 広島交通
  • 芸陽バス
  • 備北交通
  • 中国ジェイアールバス
  • トモテツバス(鞆鉄道)
  • 中国バス
  • アストラムライン
  • 広交観光
  • JR西日本宮島フェリー
  • 宮島松大汽船(宮島フェリー)
  • 宮島ロープウェー

広島県交通系ICカード:PASPY ー 事業者情報

 

Suica(ICOCA)とPASPY、どちらがおススメ?

それでは、春以降にSuicaやPASMOが広島電鉄などで利用できるようになった暁にはどちらを利用するのがお得なのでしょうか。特に、広島に旅行で来た方は、お金を払ってまでPASPYを購入し利用する価値はあるのでしょうか。

PASPYの割引制度

まずはPASPYの各種割引制度を見ていきます。PASPYにはポイントサービスは無く、代わりに割引制度が充実しています。よく使う人だとけっこう侮れない割引額になるはずです。

この中でICOCAへ割引不適用なものは、恐らくSuica等の全国相互利用交通系ICカードでも適用されないと思われます。

PASPY割引→ICOCA不適用

PASPYでのバス・路面電車・アストラムラインの乗車の場合、「PASPY」割引が適用されます。これは運賃が10%割引になるというものです(端数は10円単位に切り上げ)。Suica、ICOCA等のその他のICカードの場合、このPASPY割引は適用されません。

(例)広島市内線(路面電車)運賃:大人180円

PASPY利用時:180-18=162円、10円単位に切り上げで170円

Suica、ICOCA等利用時:180円(現金利用時と同じ)

 

この割引制度があるので、広島県民はICOCAとPASPYを2枚持ちしている人が多いと思います。

乗継割引→ICOCA不適用

この乗継割引は、バスとバス、路面電車とバス、アストラムラインとフィーダーバスを1時間以内に乗り継いだ際に適用される割引制度で、2つ目に乗車したときの運賃が20円引きになります。当然PASPY割引とも併用できるため、市内を路面電車やバスを乗り継いで観光する場合はPASPYの方がお得になります。

電車乗換制度→ICOCAにも適用(Suicaへも恐らく適用)

これは路面電車乗車時に、違う路線の路面電車に指定の電停で乗り継ぐ際に運賃を2度払うことなく乗り継ぎができる、というものです。

【指定電停:的場町、八丁堀、紙屋町東、紙屋町西、本通り、十日市町、土橋、広電西広島、日赤病院前(広島港方面のみ)、広電本社前、皆実町六丁目、宇品二丁目】

※紙屋町東、紙屋町西、本通りでの乗り継ぎの場合、乗り換え時の電停間移動が可能

 

なお、この制度自体はICOCA利用時にも適用されますが、少し制限があり、PASPY利用時には使える複数人利用時の電車乗換制度がICOCAでは使えません。複数人で乗り換えをしたい場合は現金で運賃を精算し、「電車乗換券」を受け取って乗り換える必要があります。

電車のご利用方法:乗換え制度|電車情報|広島電鉄

PASPYはクレジットチャージが出来ない

PASPYはクレジットカードでのチャージに対応していません。基本的には現金チャージのみ、となります(広島銀行などのATMでキャッシュカードからチャージすることは可能)。

銀行ATMでのチャージについてはこちら(この方法は私も利用したことがなく、詳しいことが分かりません)。

〈ひろぎん〉バリューワン PASPY ATMチャージ[ご利用方法]

 

一方で、ICOCA・Suica等はクレジットチャージが可能なものもあります。ただし、Suica・PASMOなどのオートチャージは広島地区では作動しないので事前にSuica・PASMOエリアでしっかりオートチャージしてから来広する必要があります。SMART ICOCAのクイックチャージについては、JR西日本の駅券売機にて行うことができます。

Suica、ICOCAについてまとめた記事はこちら。クレジットチャージについても説明しています。

miletabi.hatenablog.com

チャージ機はICOCA非対応のものもある(恐らくSuicaなどもそうなる)!

前述のようにPASPYはクレジットチャージができないため、現金でチャージをする必要があり、バスセンターや多くの路面電車の電停にはチャージ機が設置されていますが、これが曲者なんです。

これがそのチャージ機の写真なのですが、なんとPASPY限定のチャージ機で、もともと対応していたICOCAさえもチャージすることができません。恐らくSuica等が導入された後もこの対応は変わらないものと思われます。

 

ただし、バス・路面電車車内の運賃箱ではICOCAの現金チャージが可能です。つまり乗車前に電停等でSuicaに現金チャージをすることはできない、ということになります。ちょっと不便なのでここは改善して欲しいですよね...。

とはいえ、ICOCA・Suicaなどを現金チャージできる場所は街ナカでもコンビニなどたくさんありますので特に困ることはないかと思います。写真のような直立式のICカードチャージ機ではSuicaチャージはできないことだけ覚えておいてください。

 

結論:広島によく行くならPASPYもアリ。あまり行かないならお手持ちのICカードでOK

結論としては結局はこうなります。

いくらPASPY割引が魅力的とは言え、最初に500円のデポジットを払わなければなりませんから、その分損してしまいます。この500円をペイできるだけ(単純計算で5万円利用)広島エリアのバスや路面電車に乗る人であれば、PASPYを購入する価値もあるのではないでしょうか。

 

PASPYを発行すると手持ちのカードも増えてしまうので、モバイルSuicaが使える方はモバイルSuicaで通す、というのもありではないでしょうか。モバイルSuicaならSuicaエリア外でもクレジットチャージが簡単にできますし。