Tomorrow Is Another Day ~明日は明日の風が吹く~

旅行、マイル・ポイントが大好きな大学生です。JALカードnavi、三井住友VISAデビュープラスカードを主に使っています。

QUICPay(nanaco)ってなんだ?JALマイルとANAマイルを同時に貯める?

 

「QUICPay」という電子マネーがありますよね。JCBなどが開発した後払い(ポストペイ)式の電子マネーで、基本的に紐づけたクレジットカードの利用料金として口座から引き落とされます。もちろん紐づけたカードのポイントやマイルも貯まります。仕組みとしては、docomoなどが開発したiDと似ています。

 

一方でEdyやnanaco、Suicaなどと同じようにFelicaチップを搭載しているため、クレジットカードで買い物するよりもスピーディーに決済することができます。また、店員にカードを渡すことなく決済できるので、カードを店員に渡すことに抵抗がある方でも決済端末にかざせば支払いが完了します。つまり、QUICPayは電子マネーの良さとクレジットカードの良さ(チャージ不要など)の良いとこ取りをした電子マネーと言えます。

QUICPay(nanaco)という異色の存在

皆さんnanacoは持っていますか?言わずと知れた、セブンイレブンやイトーヨーカドーでおトクに買い物できる電子マネーですね。このnanacoカードには、一部にQUICPay機能が付いているものがあるのです。これが「QUICPay(nanaco)」です。私のnanacoにもQUICPay機能が付いています。

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右下にnanacoマークに加えてQUICPayのロゴも描かれています。このQUICPayマークがあるnanacoのみ、QUICPay(nanaco)を利用することができます。

というのも、一部nanacoカードにはこのQUICPayマークがなく、QUICPay(nanaco)が利用できないからです。具体的には、通常デザインのnanacoではQUICPayを使えますが、その他限定デザインのnanacoではQUICPayが使えないようです。 

通常のデザイン、というのは虹色のお馴染みのやつ。

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限定デザインというのは去年限定販売されたご当地nanacoや、アニメキャラクターなどとコラボしたデザインのnanacoなどです。

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こちらは私が持っている「三英傑nanacoカード」と「しまねっこnanacoカード」です。三英傑nanacoは愛知県で、しまねっこnanacoは島根県で期間・数量限定で販売されたものですが、こちらにはQUICPay機能は付いていません。

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ご覧のようにnanacoマークしかありません(QUICPay(nanaco)は使えません)。また、おサイフケータイで利用できるnanacoモバイルでもQUICPay(nanaco)を使うことはできません。

クレジットカードのポイントに加えてnanacoポイントが貯まる!

QUICPay(nanaco)はQUICPayの一種ですから、当然クレジットカードのポイントは貯まります。還元率は基本的に紐づけたクレジットカードと同じです。これは、普通にクレジットカード払いをしても、通常のQUICPay支払いをしても付与されます。ただし、通常のQUICPayやクレジットカード払いでは、nanaco払いをしていないので当然nanacoポイントは付与されません。

 

しかし、セブンイレブンでQUICPay(nanaco)で支払いをした場合、通常QUICPay払いで獲得できるクレジットカードのポイントに加え、nanacoポイントをも獲得できます。税抜200円につき1nanacoポイント獲得できますので還元率は約0.5%(以下、便宜上0.5%とします)です。つまり、紐づけるクレジットカードが還元率の高いものであれば、通常のnanaco払いよりも高還元になる可能性がある、ということになります。

 

例えば、タイトルにあるようにANAマイルとJALマイルを両方同時に貯めることもできます。JALカードをQUICPay(nanaco)に紐づけておいた場合です。JALカードは基本的に(ショッピングマイルプレミアムに加入しているのを前提として)1%のマイル還元率があります。これはQUICPay(nanaco)を利用した場合も同じです。

次に、QUICPay(nanaco)を利用すると付与されるnanacoポイントはANAマイルに2ポイント=1マイルで移行できます。この場合ANAマイル還元率は0.25%となります。

 

つまり、この合わせ技を使えばセブンイレブン限定ではありますが税抜200円の買い物につきJAL2マイル&ANA0.5マイルが獲得できることになります。JAL・ANA合算するとマイル還元率は1.25%です。普通にJALカードで決済しているだけでは入ってこないANAマイルが転がり込んできます。還元率は0.25%と低いですが、ないよりはあった方が良いですよね。「ANAマイル貯めてないよ!」って人でもnanacoポイントなら使い道がある人も多いのではないでしょうか。

  JALカード+
QUICPay(nanaco)
nanaco(楽天カードに
よるチャージ)
還元率(クレカ) 1% 1%
還元率(nanaco) - 1%
還元率(QUICPay(nanaco)) 0.50% -
合計 1%マイル+0.5%円 2%円

JALカード紐づけQUICPay(nanaco)を利用した場合と楽天カードによりチャージしたnanacoとの還元率比較

 

ちなみに、QUICPay(nanaco)利用分のポイントは、決済毎に切り捨てではなく、1カ月分を合算した額に対して税抜200円ごとに1ポイント付与されるようです。「毎朝100円のセブンカフェ買うだけ」でもポイントが付与されるのでおトクです。

ANAカードとの紐づけが最強!

ここでは私が主にJALマイルを貯めているため、JALカードをQUICPay(nanaco)に紐づけた場合をメインに話を進めていますが、実はANAカードとQUICPay(nanaco)を紐づけるのが最もよい組み合わせなのです。

 

それは、セブンイレブンが「ANAカードマイルプラス」加盟店だからです。

www.ana.co.jp

「ANAカードマイルプラス」というのはJALカードで言う「特約店」のようなもので、加盟店でのANAカード決済分とは別にマイルが付与されるサービスです。セブンイレブンでは200円につき1マイル付与されます。これはANAカードと紐づけたQUICPayも対象となりますので、ここにQUICPay(nanaco)を紐づければよい訳です。

 

つまり、ANAカードで10マイルコースに加入している場合は、

決済分1%マイル+マイルプラス0.5%マイル+QUICPay(nanaco)利用分0.5%ポイント

となり最強です。

ボーナスポイントの扱いはどうなる?

セブンイレブンには、nanacoで買い物をしたときにボーナスポイントが付く商品がありますよね。毎月入れ替わりでドリンクなどに10ポイントのボーナスポイントが付いているのはご存知の方も多いのではないでしょうか。

最近では「おにぎり100円セール」に合わせておにぎり1つごとに10ポイント、レジ横の揚げ物1つにつき10ポイント、というキャンペーンも期間限定で行っていました(既に終了しています)。

 

これらのボーナスポイントは、QUICPay(nanaco)利用の場合も同じように付与されます。利用額に対する通常ポイントは普通のnanacoの1/2ですがボーナスポイントは満額付与です。これはQUICPay(nanaco)の大きなメリットの1つです。

これは、セブン銀行アプリのnanacoポイント履歴のページです。セブン銀行アプリではセブン銀行口座とnanacoを紐づけることで、カード型のnanacoであってもポイントや支払いの履歴を見ることができますので、カード型nanacoをお持ちの方で、残高がいくらあるか分からなくて困っている方にはおススメです。

注意点・デメリット

ポイントはすぐには付与されない!

QUICPay(nanaco)を使う上で1つ注意して欲しいのが、ポイントは即時付与ではない、という点です。通常のnanaco払いの場合、nanacoポイントは即時に付与され、nanaco残高とともにポイント残高や付与ポイント数がレシートに印字されます。

 

一方で、QUICPay(nanaco)の場合、「前月16日~当月15日」にセブンイレブンで利用した分に対するnanacoポイントが翌月5日に一括付与される仕組みになっています。具体的に言うと以下のようになります。

  • 4/16~5/15利用分→6/5付与
  • 5/16~6/15利用分→7/5付与

QUICPay(nanaco)をセブンイレブンで利用してから最大で2カ月弱、ポイント付与までタイムラグがあることになるので注意が必要です。

また、QUICPay(nanaco)利用に伴うポイントは、「センターお預かり分」として付与されます。これをnanacoにチャージして利用するには、レジ又はセブン銀行ATMで「残高確認」を行い、さらにそれをnanacoの電子マネーに交換する必要があります。流れとしてはこんな感じ。

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つまり、ポイント付与日を過ぎても自分からアクションしないとポイントが使えるようにはなりません。

(初めてイラスト作ってみたけど割と楽しい)

ポイント2倍キャンペーンの対象外

セブンイレブンでは定期的にnanacoポイント2倍キャンペーンを行っています。通常税抜100円につき1ポイントのところ、期間中は2ポイント付与される、というキャンペーンです。

QUICPay(nanaco)もnanacoの仲間みたいなもんですし、一緒にポイント2倍にしてほしいところですが、毎回QUICPay(nanaco)はポイント2倍キャンペーンの対象外となっています。少し古いですが、キャンペーンページがありました。

www.nanaco-net.jp

※終了したキャンペーンです。

キャンペーン自体は終了していますが、現在も同様のキャンペーンは定期的に行われています。こちらの記事は最近開催されたnanacoポイント2倍キャンペーンのときの記事です(内容は薄いです…)。

miletabi.hatenablog.com

このときもチラシには上のリンクのキャンペーンと同様に「nanacoカードQUICPayでのお支払いは対象外です」と書かれていた記憶があります。*1

故に、nanacoポイント2倍キャンペーン中は、普通にnanacoで支払った方が、高還元となりおトクです。

 

普通にnanacoチャージした方が高還元のことも?

nanacoにチャージするときは皆さんクレジットカードを使うと思います。理由は当然「クレジットカードのポイントも貯まるから」(※nanacoチャージがポイント付与対象外のクレジットカードもあります)。

この場合、クレジットカードによってはQUICPay(nanaco)を使うよりも、クレジットチャージしたnanacoで支払いをした方がおトクになることがあります。これはポイント・マイルの価値をどう考えるか、という問題に左右されてきますが。

 

例えば、nanacoチャージで1%のポイントが貯まる「Aカード」というクレジットカードがあったとすると、nanaco支払い時のポイントと合わせて2%(円)相当のポイントが貯まりますが、この「Aカード」とQUICPay(nanaco)を紐づけて利用しても1.5%のポイントしか貯まらないことになります。

 

初め、楽天カードがこの具体例になるかと思ったんですが、楽天カードはQUICPay(nanaco)に紐づけられないようで...。

 

私は現在JALカードnaviに紐づけたQUICPay(nanaco)を利用しています。一方で別のモバイルnanacoに楽天カードからチャージしてこちらも使っています(2018.1.7追記:楽天カードでのnanacoチャージは、現在ポイント付与対象外となっています。以下、一例としてお読み下さい)。この場合、上でも述べたように税抜200円の支払いでJAL2マイル&nanaco1ポイント獲得できます。しかし一方で楽天カードからチャージしたnanacoで支払いをすると200円で2楽天ポイント&2nanacoポイント獲得できます。

 

もし、JALマイルを1マイル=1円の価値で使うとしたら、QUICPay(nanaco)払いは還元率1.5%、nanaco払いは還元率2%となり、「楽天カードでチャージしたnanaco」の方がおトクになります。私は1マイルの価値を都合2円と考えているので、還元率は2.5%となり、「楽天カードでチャージしたnanaco」よりもおトクだと考え、利用していますが。ここの考え方は人によって異なりますので、自分のカードで得られる還元率と比較してみることが重要です。

利用時には店員の電子マネー選択ミスに注意!

QUICPay(nanaco)は、券面は通常のnanacoカードです。つまり、店員によっては「nanaco」と勘違いし勝手にnanacoでの決済を進めてしまうことがあります。QUICPay(nanaco)で支払いを行うのは少数ですし、店員が全員nanacoガイドブックを熟読している訳ではありませんから仕方ない面はありますが、「QUICPay(nanaco)の方が還元率高いのに!」となりますよね(笑)

 

これを防ぐために私が実践している方法は次の2つです。

  • 「QUICPay払い」であることを店員にはっきりと伝える
  • nanacoの残高を0にしておく

特に2つ目は重要です。nanacoの残高が足りなければ決済は完了しませんので、やり直すことができるからです。また、決済時にはレジ画面に各種電子マネーのロゴが出ますので、「nanaco」と間違えられ、画面にnanacoマークが表示されたときはすぐに決済機からカードを離せば間に合うこともあります。

よく行くお店なら、一度「nanacoにはQUICPayも付いているんだよ」と店員に説明してあげると良いかも知れませんね。

 

 セブンイレブンではQUICPay(nanaco)か?

 

最後に、セブンイレブンにおけるnanaco決済とQUICPay(nanaco)決済の違いをまとめてみます。

  nanaco QUICPay(nanaco)
還元率 約1%+α 約0.5%+α
ポイント付与 即時 1カ月程度
チャージ 必要 不要
種類 カード、モバイルなど nanacoカードのみ(モバイル不可)

 「α」は、紐づけるクレジットカードの還元率です。

 

QUICPayはチャージ不要ですし、クレジットカードのポイントも貯められ非常に便利です。さらにQUICPay(nanaco)ではnanacoポイントも貯められ、おトク度も増しています。

一方で、他電子マネーをおサイフケータイで利用している方や、QUICPay一体型クレジットカードを使っている方などは1枚カードが増えてしまうので、得られる利益との比較衡量が必要になります。

 

皆さんもセブンイレブンではQUICPay(nanaco)を使ってみては?

*1:なんか最近、nanacoのホームページでは「現在開催中のキャンペーン」しか見られないようになっているようで、終わったキャンペーンのページは順次削除していっているようです。なので上記記事内のキャンペーンページもリンク切れになっている訳ですが、なぜかこの2014年のキャンペーンページだけ生き残っているんです。消し忘れでしょうか。個人的には、繰り返し開催されるキャンペーンもあるので、終了したキャンペーンページも残して条件などを確認できるようにしてもらえればありがたいな、と思っています